『個を尊重しましょう』と唱えるモンテッソーリ教育。
「子どもが集中しているときは邪魔をしない」「今は敏感期。やりたいだけやらせてあげましょう」などといった言葉に、子育て前の私は衝撃を受けました。
しかしそこから、「モンテッソーリ教育で育つとワガママになる」「集団行動が出来なくなる」という誤解も、生まれます。
なぜ、モンテッソーリ教育は個を尊重するのか?
・・・それは、集団の中で生きていく力を養うため なのです。
『個』の尊重と、『集団生活』。これを切り離して考えてしまうと、先の誤解に繋がってしまうのかもしれませんね。
モンテッソーリ教育の目指すところは、平和な世界。一人ひとりの心に平和がなければ、それは実現できない とマリア・モンテッソーリは考えました。
人は一人では、絶対に生きていけません。尊重された経験のない人間は、人を尊重することも出来ません。だからまずは、『個』を尊重するのです。
『個を尊重する』、その先には 『他人を尊重する』、ということへの繋がりがあります。
だから、やりたいことはなんでもやって良いわけではありません。モンテッソーリ教育の自由は、あくまでも規律の中での自由であり、躾も存在します。
今、モンテッソーリクッキング®幼稚園クラスが始まって9ヶ月が経ち、お子さんたちが「待つ」「譲る」「違う方法を探す」など、集団の中で「いかにして自分のやりたいことをやるか」、経験し、学び、試行錯誤する姿が沢山見られています。
そして全国の講師達も、日々意見交換、情報共有、勉強会を何度も何度も繰り返しながら、集団の中で学び合っています。
個別でのモンテッソーリクッキング®から、集団のモンテッソーリクッキング®が生まれ、クッキングというコンテンツを通して、集団だからこそ学べることがこれ程あるのかと、講師達にも驚きの成果でした。
思いやりは集団の中でしか学べない。このことを、何度も実感しています。
個を尊重しながら思いやりを学び、嫌なこと、苦手なことから目を背けるのではなく、他人から学ぶことがたくさんあることを大人も子どもも知ってほしい。
他人の背景までイメージできる人間は不思議と必ず成功するものです。
知りたいと思う気持ちは 1人では限界がありますが、 他者がいてくれるから、 知りたい気持ちが、さらに次の知りたいに繋がり、 それが探究心を生み、 人は成長するのです。
本物の自立は やりたいことをやっているだけでは実現しない。 他者の支えの元、他者との共存があってこそ、自立が完成されるということが、モンテッソーリ教育の”真の自立”が目指すところです。
モンテッソーリクッキング®にこれからも是非ご期待下さい!そして大人も一緒に学び、支え合い続けましょう!