モンテッソーリ教育を子育てに取り入れたい!

『 No Montessori よりも A little Montessori 』

 モンテッソーリ教育を育児に取り入れるのは素晴らしいことです。でも、家に教具棚を置いて、我が子だけのために敏感期に合った教具を用意して、教具を理解するために勉強して提示練習をして・・・ということが、モンテッソーリ教育に感銘を受けた全家庭で行えるか、というとそれはとても難しいことですよね。

 子どもの興味に沿って、「これならば!」と時間をかけて用意した手作りの教具、あるいは奮発して購入した高価な教具、だのに当の我が子は見向きもしない。一度やっただけで終わってしまった、おもちゃになってしまった・・・きちんと勉強をして環境を整えたホームモンテッソーリを実践する家庭でさえも、あるあるの光景です。

 できれば、経験豊富な有資格者が運営するモンテッソーリ園や子どもの家に入園して、縦割り教育の中で系統だった「おしごと」を敏感期に合わせてたくさん経験させてあげたいところですが、近くになければ、それも難しい・・・

 そこで、モンテッソーリ教育をあきらめるのではなく、モンテッソーリの子どもの見方に倣い、出来る範囲でモンテッソーリ教育を取り入れる。それだけでも『No Montessori』よりもずっと大人も子どもも幸せになれるのではないかと思います。

 そして、出来る範囲でモンテッソーリ教育を家庭に取り入れるのに、モンテッソーリクッキング®は最適、最強のメソッドではないかと私は思っています。特別な教具はいらないし、子どもが主体で、五感をすべて使ってすべての敏感期が満たせる小さな達成感の連続で自信がつくしかもご飯が出来上がる最高です(*^▽^*)!!

 相良敦子先生の『お母さんの「発見」』にあるように、 “大切なことは、モンテッソーリ教具を使うこと自体ではなくて、モンテッソーリのように子どもを見る目をもち、モンテッソーリのように子どもの今の生命が必要としている状況を作り出してやるアイデアと実力をもつこと”で、モンテッソーリクッキング®はまさに、モンテッソーリのように子どもを見る目を持つ たかはし まゆこ先生が生み出した、大人も子どもも成長できる、家庭でできる最高のアイデアです!

 モンテッソーリ教育、というとその特異な教具や「おしごと」に目がいきがちで、早期教育だったり型にはまった自由度の少ない教育のように誤解されているところもあるかもしれませんが、実際はとても自由な、子どもの観察から生まれた究極のオーダーメイドな教育法なのです。

 私もモンテッソーリクッキング®を3年間自宅で実践して、毎月アドバイスをいただくたびに、だんだんと子どもの観察の仕方、必要な援助、子どもを尊重することなどが学べてきました。本を読んでも学べますが、実践しながら学ぶほうがはるかに身に付きますし、子どもにすぐに還元することが出来ます。まだまだ反省すべき点ばかりですが、反省できることがまたとても大切なことなのだと思います。

 私が対面のモンテッソーリクッキング®よりも自宅で行うオンラインのクッキングが優れていると思う点は、自宅のキッチンを使って子どものクッキングを日常に出来ることの他に、自己変容ができる、というところがあります。子どもを観察する前に、まずは自分と向き合い、子どもを尊重できる自分にならなければ良い援助が出来ないということを、子育てをしていて毎日感じています。普通の習い事のように先生にお任せすれば、子どもにとって最適な環境のもとでクッキングが出来ることは確かなのですが、子どもの親としての自分がより良い『環境』となって我が子と接することができるようになりたい、と思うのです。

 自宅でホームモンテッソーリの環境を整えてじっくりとお子さんと向き合ってモンテッソーリ教育を実践されている方にも、モンテッソーリ園に入られているお子さんの家庭での活動のひとつとしても、なかなかモンテッソーリ教育を育児に導入することが難しいご家庭の方にも、モンテッソーリ教育ってなに?という方にも、モンテッソーリクッキング®はすべての子育て家庭に導入が可能です。

 先日和歌山市で開催されたイベントで、お子さんにモンテッソーリ教具を手作りしていただくワークショップに参加させていただいたのですが、そこで見た、子どもたちの「できた!」の笑顔が可愛いを遥かに通り越してあまりにも尊く、目に焼き付いています。
 あの「できた!」の笑顔を大人が無駄な声掛けやいらない援助によって失わせてはいけないのだなと強く思いました。モンテッソーリクッキング®を通して、クッキングだけではない色々な場面で子どもの「できた!」の笑顔が見られるように、サポートをさせていただきたいと思います。