モンテッソーリクッキング®とは

 和歌山でモンテッソーリ親子教室irodoriを運営されている たかはし まゆこ先生が考案し、商標登録した 他にはない、モンテッソーリ教育に基づいて行う料理教室です。

 モンテッソーリ教育のお仕事の延長にある“料理”に特化し、五感すべてを使い、子どもの「自分でやってみたい!」を叶える、0歳からできる 子ども主体のクッキングメソッドです。

モンテッソーリクッキング®の特徴

子供の意思を尊重する

 モンテッソーリ教育においてとても重要とされるのが、「自己選択」です。料理に限らず、子どもが「自分でやってみたい!」という気持ちはいつでも尊重したいものです。

 今日、これから料理をするかどうか。まずはここから。見守る大人に時間と心の余裕があることも大事です。「今日はやるって言ったでしょ」とか言われて無理に始めても、楽しくないですよね。。。
 じゃあ、やる気が出るまでずっと待つかというと、そうでもありません。誰かがやり始めると気になってきちゃうかも。。。キャベツを持ってきて、ちぎり始めたら、お子さんによってはキッチンバサミでちょきちょき切るところを見せたら、やりたくなるかな?お子さんをよく観察して、どうしたら引き込まれるかな?と、工夫してみることです。

 さわりたいものをさわらせてあげてください。例えば、お米をとぐときの手に触れるお米と水の感触にお子さんが夢中になっていたら・・・「さ、次いこうか!」なんて言わないで、満足するまでさせてあげてください。危なくなかったら、それを横でずーっと見てなくても大丈夫です。
 料理には子どもを引き付ける魅力が随所にありますので、お米とぎだけ、エノキをさわるだけ、玉ねぎをむくだけで終わることもあります!でもそれで良いのです。もしどこかの工程でお子さんが引き込まれて、集中していたら、満足するまでやって「これで終わりにする」と自分で決めるまでさせてあげてください。

 実は、料理を完成させることはモンテッソーリクッキング®目的ではないのです。

子供の活動サイクルに沿った方式

 モンテッソーリ教育には、「子どもが育つ活動サイクル」というものがあります。

子どもが育つ活動サイクル

①自己選択 料理をする・しない、冷蔵庫の中から(買い物に行って)食材を選ぶ、など

②活動の繰り返し 切り続ける、むき続ける(自己完了するまでとめないで!)

③集中現象 日常生活の集中力にもつながります!

④自己完了 終わりは自分で決めます

⑤正常化 ああ楽しかった!心は満足して落ち着き、またやりたくなり①に戻ります

子どもは、自分で自由に選んだことが自分のペースで出来れば、続けます。
そして自分で自由に選んで始めたことは、どんなに難しくても投げ出さないで何回でも何日でも繰り返すものです。
繰り返しながら、集中していきます。
真剣に関わり集中してやり抜いたことには必ず終わりがあります。
誰から促されたわけでもなく、自分から「これで終わりにする」とやめるのです。

 この『活動のサイクル』をたどると、子どもは安定し、素直になり、他の人に優しくなり、自分に自信がつき、自立の程度がひとまわり増していきます。

 子供が集中しているときは、そっと見守り、集中の妨げになるので、無駄な声かけ(「あー!」「ちがうよ!」「そうそう!」「すごいね!」「できたね!」)は必要ありません。(目が合ったら、にっこりとうなずいてあげればOKです)

日常に活きるレシピ

 モンテッソーリクッキング®のレシピは、冷蔵庫にあるものを使っていつでもできるようなレシピです。冷蔵庫にある食材を見て、自分で考えて料理ができるようになってくれたら嬉しいですよね!
 五感を刺激できるように、お子さんの発達に合わせて、食材の硬さ、手触り、香り、工程などは考え抜かれたものになってはいますが、頑張らない家庭の料理、日常に活きるレシピをご用意しています。

完食を求めない

 私たち親世代も小さいころから、「農家さんが一生懸命作ってくれた野菜を残しちゃだめ!」とか、「全部食べるまで」とか言われてきませんでしたか?でも、「全部食べる」のその量、自分で選べてましたか?

 モンテッソーリクッキング®の考え方は、今の「食育」とはちょっと違うかもしれません。子どもが自己選択することを大切にしたいので、自分で作ったものだとしても、食べなくても良い前提なのです。提供する喜びだけでも、味わってくれたらOKです。でも、自分で決めて作ったものなら、完食には結び付きやすくなります。

材料を用意しておかない

 モンテッソーリクッキング®のレシピは、あってないようなものです。全く同じ食材を使わなくても、キッチンで見つけて「使ってみたい!」とお子さんが手に取ったものを使っても、嫌いなら違うものに変えても良い、使わなくても良いです。

 「これに牛乳を入れたらどうなるかな・・・」なんてこともあります。食べられないものにならない限りは、それもOKです!ちょっとそれは・・・というときは、別の料理に誘導したり(笑)大人が頭をひねる場面はあるかもしれないし、逆に思わぬ発見もあるかもしれません!

 レシピに分量はありません!ついでに言うと、切り方もありません!調味料の量さえ、自分で決めるのです。失敗することもあるかもしれませんが、繰り返し経験を重ねることで確実に、段取り、先を見通す力、思考力、想像力、創造力は身についていきます。
 失敗を失敗で終わらせない、最初に作ろうと思ったものと違うものができても、自由な発想で作品を展開していける力は、きっと将来役に立ちますよね!

レシピ通りである必要がない

 「レシピ通りにつくらなきゃ!」「この料理を完成させたい!」と、大人は思いますよね。。。でもそれは、用意した形でしか行動できない、試行錯誤をしない、ということに結び付きます。  

 料理の順番が違ったら、「レシピでは次これをすることになってるよ!」とか言ってしまいがちなのですが、違っても大丈夫です。その料理を味わったときに、「この切り方はちょっと食べにくいかな」「レモンを最後に絞ったら、もっと香りがしたかもね」など、みんなで感想を言い合ってみてください。

洗い物までがモンテッソーリクッキング®

 子どもは洗い物も大好きです!特に、0~3歳の頃のお子さんは集中できやすいです。コップ一つだけ、お皿一枚だけでも良いので、洗い物までやってもらいましょう。「もっと洗いたい!」という場合は満足するまで洗ってもらいます。お皿は、できるだけプラスチックではなく陶器やガラスなどの「本物」を使います。大切に扱うので、意外と割らないものです。洗剤の使い過ぎが心配なら、お弁当の調味料入れなどに1回分だけいれておくなど、工夫をします。

 料理は洗い物まで、という習慣がついてくると、「洗い物が増えるからこのお皿そのまま使おう」といった発想が生まれるので、後々とても助かります。

敏感期へのアプローチ

 モンテッソーリ教育の敏感期「敏感期のこと」で、詳しく説明しますが、モンテッソーリ教育を提唱したイタリア人精神科医で教育学者マリア・モンテッソーリが子供を観察して気づいた、ある特定のことに対して強い感受性があらわれ敏感になる時期のことです。

 モンテッソーリクッキング®は、この敏感期のすべてにアプローチすることが可能です。例えば、

  • 言語の敏感期:料理の言葉「ひとつまみ」「ひとにたち」「さく」 など
  • 感覚の敏感期:本物に触れる、匂い、音 など
  • 運動の敏感期:ちぎる、洗う など
  • 秩序の敏感期:道具が決まった場所にあること
  • 小さいものへの敏感期:ピーナツをむく など
  • 模倣の敏感期:大人の真似ができる
  • 作法の敏感期:食べ方、お箸の持ち方 など
  • 数の敏感期:何個ある?何等分する? など
  • 文化の敏感期:世界、地域の食材 など
  • 社会の敏感期:買い物に一緒に行く、レジの人にあいさつする など
  • 文字の敏感期:レシピを読む

 敏感期は子ども時代に一時的にあらわれて消えていくものなので、敏感期を知り、子どもを観察することで、「今は運動の敏感期だからすりこぎで潰す工程を入れよう」とか、「数の敏感期が来てるから人参を何個に切り分けるか最初に考えさせよう」といった、子どもの発達をうながす工夫ができるのです。

まとめ

 モンテッソーリクッキング®は自分の食べるものを作って終わりではなく、誰かと一緒に食べる、誰かのために提供してこそ完成です。

 モンテッソーリの教具の「お仕事」は黙々と一人でするものが多いのですが、黙々と集中してクッキングという「お仕事」をしたあとには必ず「誰かのため」がついてきます。

 「自分以外の人のため」というモンテッソーリ教育の平和の心、その心育てを大切にしています。

 料理が完成したら終わりではなく、家族の反応があってこそ完成。
「ありがとう」「おいしかったよ」「助かったよ」
と言ってもらえる喜びをダイレクトに感じられるのがモンテッソーリクッキング®なのです。

 今しかない敏感期を満たしながら心育てができるモンテッソーリクッキング®で、ぜひ子育てを楽しみましょう!

参考文献

たかはしまゆこ モンテッソーリクッキング®子育て講座

たかはし まゆこ先生のモンテッソーリ親子幼児教室irodoriはこちら

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たかはし まゆこ先生のブログはこちら